第127回教父研究会のご案内

第127回教父研究会は、2009年3月28日(土)14時~17時、聖心女子大学1号館4階大会議室において開かれます。みなさまのご参加をお待ち申し上げております。 宮本久雄「身体を張る (extendere) アウグスティヌス」 メッセージ:今回は『告白』の中で、時間論、霊的センス、三つの情欲 (cupiditas)、つつしみ (continentia) などをとりあげ、アウグスティヌスのいう「あなた」との出会いおよびそこに働く身体論を窺いたい。そこでアウグスティヌスは、どのように身体を張ったのだろうか。

126th JSPS seminar

126th JSPS seminar will be held on 13 December 2008 1 pm to 5 pm at the Main Building Room 1457, Shirokane Campus, Meiji Gakuin University. Satoshi Toda (Hitotsubashi University), ‘The Foundation of Christian Monastic Movement: Anchoritic and Coenobitic Monasticism.’ Kuwabara Naoki (Tsukuba University), ‘The Anchorite and the Coenobitic Monastery: the Eastern Origin and the Western Development.’

第126回教父研究会のご案内

第126回教父研究会は、2008年12月13日(土)13時~17時、明治学院大学白金校舎1457番教室において開かれます。みなさまのご参加をお待ち申し上げております。 戸田聡「キリスト教修道制の成立─隠修制と共住制─」 メッセージ:まず隠修制が、次いで共住制が成立したとされる、キリスト教修道制の成立をめぐっては、それは非キリスト教的な現象なのではないか、また、哲学とはおよそ無縁だ、といったことがしばしば主張されてきました。今回の発表では、拙著『キリスト教修道制の成立』で行なった議論を整理しつつ、このような主張がどれほど妥当かについて考えてみたいと思っています。 桑原直己「隠修士と共住修道院─その東方的起源と西方的展開について─」 メッセージ:キリスト教修道制はその成立期において、独住の隠修士と共住修道院という二つの方向を示している。今回の発表では、独住隠修士の模範として理解されてきたアントニオスと、共住修道院の制度的な確立者バシレイオスとを中心に、草創期の修道制においてこれら二つの生活様式の相違が意味していたところを明らかにし、さらにこれら二つの方向が、西方世界を含めたキリスト教修道霊性史に示してきた意義を概観することとしたい。 参加費 500円

125th JSPS seminar

125th JSPS seminar will be held on 18 October 2008 1 pm to 5 pm at the Bldg. 2, Room 510, Sophia University. Katsushi Hikasa (Sophia University), ‘Augustine’s Concept of the “Music” in his De musica.’ Manabu Nasukawa (Meiji Gakuin University), ‘The Influence of Augustine’s Mathematical Thought: Harmonia Theory in Marin Mersenne.’

第125回教父研究会のご案内

第125回教父研究会は、2008年10月18日(土)13時~17時、上智大学2号館(正門を入って左手の建物)5階510会議室において開かれます。みなさまのご参加をお待ち申し上げております。 樋笠勝士「アウグスティヌスにおける「音楽」の概念─『音楽論』を通して─」 メッセージ:アウグスティヌスは『告白』にて詩と詩の学習を批判し (1.13–) 演劇も否定しつつ (3.2.2–)、友人の死に際してはホラティウスを引用する (4.6.11)。受洗の時には教会の美しい歌声によって泣き (9.6.14)、母の死をアンブロシウス讃歌で癒す (9.12.32)。舞台芸術・詩・歌唱を統括する音楽 (musica) のこの両義的価値は耳の快楽 (10.33.49-50) の両義性と共にあると言えるが、そもそも初期著作『音楽論』の場合はどのようであったのか。これを考えてみたい。 名須川学「アウグスティヌス数理思想の17世紀における影響─マラン・メルセンヌのハルモニア論をめぐって─」 メッセージ:17世紀、かのルネ・デカルトと親しかったミニム会修道士マラン・メルセンヌは、当時の著名な数学・自然学者らの交流を促した人物であり、一般の哲学通史においては、デカルトの脇役としてのみ紹介される。実は、彼は17世紀における機械論的自然学の確立に大きく寄与した人物として知られる。彼の数学・機械学に対する思索の背景に明確にみられるアウグスティヌスの「数理思想」について、精神史的観点から捉え直してみたい。 参加費 600円

124th JSPS seminar

124th JSPS seminar will be held on 21 June 2008 2 pm to 5 pm at the Bldg. 1, 4th fl. Main Meeting Room, University of Sacred Heart. Shigeki Tsuchihashi (Chuo University), ‘The Problematic within the Controversy between Basil of Caesarea and Eunomius.’

第124回教父研究会のご案内

第124回教父研究会は、2008年6月21日(土)14時~17時、聖心女子大学1号館4階会議室において開かれます。みなさまのご参加をお待ち申し上げております。また、当日は2008年度総会も同時開催されることになっております。 土橋茂樹「バシレイオス–エウノミオス論争における問題の所在」 メッセージ:周知の通り、アレイオス主義との論争は三位一体論の確立に大きな意味をもった。なかでも最も独創的かつ鋭敏な論客エウノミオスとバシレイオスとの間で展開された議論の数々は、ギリシア哲学への両者の豊富な学識を背景にした精緻なものであり、その詳細な検討が4世紀カッパドキア教父のより深い理解に繋がるものと思われる。そこで、本発表では、『エウノミオス駁論』で展開されるいくつかの議論にやや立ち入った考察を加えてみたい。