第140回教父研究会のご案内

第140回教父研究会は、<アウグスティヌス・シンポジウム>の開催を予定しております。例会の前には総会も開催されます。研究会は、2012年6月30日(土)13時~17時(12時より運営委員会、12時半~13時まで総会)、聖心女子大学1号館4階大会議室において開かれます。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

  • 加藤信朗(首都大学東京名誉教授)「永遠と時間―アウグスティヌス『告白録』第11巻をめぐって」
    • メッセージ:「永遠なる神が時間の世界を作った。」このパラドクスを生きることに束の間の生を生きる人間に無限の生が宿る可能性が開かれる。
      「始めに神は天と地を作った(In principio fecit Deus caelum et terram)」(Gen.I,1)
      この『創世記』冒頭の一行の解釈にアウグスティヌス『告白録』第11巻は捧げられている。しかし、「時間の初め」とは何か?「世界が作られた初めとは何か」?「時間が作られる」とは何か?『創世記』冒頭の一行はこれを「謎」として人間に問いかけている。
      『告白録』第11巻の探求はこの謎に関わる「永遠なる神」からの問いかけであり、この問いかけへの応答である。これをアウグスティヌスの「時間論」とし時間存在としての人間存在の構造分析から「永遠」を垣間見るのではなく、「永遠」への関わりの中で「時間」の構造を問うことが求められる。
      『告白録』第11巻の論述を追いながら、この問題をご参加のみなさまと共に「人が人としてあるかぎりで、この「いま」「ここ」をいかに生きるか」の問題として考えたい。
      荒井洋一氏を司会者とし、始めに加藤が問題提起し、田内千里、佐藤真基子、山田庄太郎の三氏からの応答を経て、参加者全員により討論したい。
  • 特定質問者
    • 荒井洋一(東京学芸大学教授)
    • 田内千里(上智大学非常勤講師)
    • 佐藤真基子(慶応義塾大学非常勤講師)
    • 山田庄太郎(筑波大学)

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