第120回教父研究会のご案内

第120回教父研究会は、2007年6月16日(土)14時~18時に、聖心女子大学マリアンホール、ブルーパーラーにおいて開かれます。みなさまのご参加をお待ち申し上げております。

  • 田内千里「アウグスティヌス『告白』第12巻における『創世記』解釈─詩編引用という観点から─」
    • 『告白』第12巻における『創世記』解釈を先行する自伝的部分との思索の連続性において考えてみたい。両者を関連づけるものは詩編からの明示的な引用である。回心後の経験が語られた第9巻(詩編4の読誦経験)を考察した後、第12巻を検討する。
  • 加藤武「視覚的言語のかなたに—Augustinus, Enarrationes in Psalmos 41—」
    • 序 この『講解』(410年、ヒッポ)と『告白』との対応。── 1 見ることから聴くことへ ── 2 Quid est quod (caecus) Tobias videbat? ── 3 解釈の場 ── 結び
  • 参加費 500円

119th JSPS seminar

119th JSPS seminar will be held on 31 March 2007 2 pm to 5 pm at the Green Parlour, Marian Hall, University of the Sacred Heart.

  • Kyoko Nakanishi (Meiji Gakuin University), ‘Julianus’ Revival of the Traditional Roman Religions and the Neoplatonists of Iamblichus’ School in the Imperial Court.’
  • Horié Satoshi (Keio University), ‘Before and After Iamblichus.’

119回教父研究会のご案内

第119回教父研究会は、2007年3月31日(土)14時~17時に、聖心女子大学マリアンホール、グリーンパーラーにおいて開かれます。みなさまのご参加をお待ち申し上げております。

  • 中西恭子「ユリアヌスの宗教復興と宮廷のイアンブリコス派新プラトン主義者たち」
    • メッセージ ローマ皇帝ユリアヌス(在位361-363年)は、宗教復興の展開にあたってエフェソスのマクシモスらをはじめとするイアンブリコス派新プラトン主義者を側近として宮廷に招請した。秘教主義者として知られる彼らの「プラトン的都市の建設」をめぐる活動の実態について考察する。
  • 堀江聡「イアンブリコス以前以後」
    • メッセージ 哲学に「秘教」?を導入したイアンブリコス(AD 240/5-320/5年)を境に新プラトン主義は転機を迎える。いわゆる秘教、すなわち神働術(テウールギアー)とはいかなるものか、『ギリシア魔術パピュルス』(BC2世紀からAD5世紀ごろ)との比較も交えつつ、イアンブリコス『ポルフュリオスのアネボー宛書簡への師アバモンの返書』(俗称『エジプト人、カルデア人、アッシリア人の密儀』)を紹介したい。
  • 参加費 500円

第118回教父研究会のご案内

第118回教父研究会は、2006年12月9日(土)14時-17時半に、明治学院大学 白金校舎本館1310番教室において開かれます。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

  • 水落健治「カシキアクムでの自由学芸」
    • メッセージ 紀元386年11月上旬~387年4月下旬、ミラノでの回心を経験したアウグスティヌスは、キケロのトゥスクルムでの談義以来の伝統に連なる「自由な閑暇」otium liberum を求めてミラノ近郊のカシキアクムに滞在し、友人・弟子との対話の中にカシキアクム対話篇や自由学芸の書物を執筆した。この半年足らずの期間に行われた知的営為がいかなるものであったかについての研究は、これまで、もっぱら A.V.ハルナックが提起した「アウグスティヌスの回心についての論争」との関連で行われて来た。だがこの事態は、1975年と1990年に発見された新書簡・新説教の出現によって新たな局面を迎えたといってよい。今回の発表では、これらの新資料を踏まえつつ、カシキアクムで行われた自由学芸を媒介とする真理探求がいかなるものであったのかを、『秩序』第二巻、および『書簡26』に収録されているリケンティウスの詩を手がかりに明らかにしたい。
  • 参加費 500円

117th JSPS seminar

117th JSPS seminar will be held on 21 October 2006 2 pm to 5 pm at the Main Building Room 1507, Shirokane Campus, Meiji Gakuin University.

  • Yoichi Arai (Tokyo Gakugei University), ‘The Field of Vision after the Dark Pictures: the Problem of Evil in St. Augustine’s City of God XXII, xxii-xxiv.’

第117回教父研究会のご案内

第117回教父研究会は、2006年10月21日(土)14時-17時に、明治学院大学 白金校舎本館1507番教室において開かれます。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。

  • 荒井洋一「暗い絵の構図─アウグスティヌス『神の国』22・22–24における悪の問題」
    • メッセージ 私は加藤信朗先生と宮谷宣史先生の優れた御論文に教えられつつ、『神の国』第22巻22章から24章までの範囲に焦点を合わせて、そのテキストの迷路のような小道に分け入ってみたい。このテキストを再読していると、一連の暗い絵が浮かび上がってくるように見える。私の発表は「暗い絵」の構図の一端を明らかにしようとする小さな試みである。その途中で、最晩年の、偉大な言葉の巨匠が、読者のために残してくれた、皮肉な笑いの場面などにも足を止める。
  • 参加費 500円

116th JSPS seminar

116th JSPS seminar will be held on 24 June 2006 2 pm to 5 pm, as the JSPS 30th Anniversary Lecture, at the Blue Parlour, Marian Hall, University of the Sacred Heart.

  • Robert Charles Hill (Centre for Early Christian Studies, Australian Catholic University), ‘John Chrysostom, Commentator on the Old Testament.’