未曾有の大震災で被害を受けた方々に、心からお見舞い申し上げます。
委員会で検討した結果、大震災直後であり、計画停電や交通事情悪化の影響、さらに会場となる聖心女子大の御事情(3月22日まで学内の全ての行事中止と入構自粛)を考慮し、19日(土)の教父研究会例会の開催は困難と判断し、中止とさせていただきます。
御発表を御準備いただいていた村上寛さん、松村康平さんはもちろんのこと、大会参加を予定されていた方々にも、心よりお詫び申し上げます。どうかご容赦いただきますようお願い致します。
教父研究会事務局 土橋茂樹
135th JSPS seminar
135th JSPS seminar will be held on 19 March 2011 1 pm to 5 pm at the Main Meeting Room, 4th fl. Bild. 1, University of the Sacred Heart.
- Kohei Matsumura (Graduate School of Theology, Sophia University), ‘Dialogue at Ostia.’
- Hiroshi Murakami (Graduate School of Waseda University), ‘Transformation of Love or Transformation in Love: The Openness for Transcendence in the Mirror of Simple Souls.’
第135回教父研究会のご案内
第135回教父研究会は、2011年3月19日(土)13時~17時、聖心女子大学1号館4階大会議室において開かれます。皆様のご参加をお待ち申しあげております。
- 松村康平(上智大学大学院神学研究科)「オスティアの対話」
- メッセージ:アウグスティヌス(354-430)は、387年の秋の日、港町オスティアにおいて母モニカとの対話の最中に、言語にし難い体験をしたという。それは『告白』第Ⅸ巻に記され、知られている。本発表では、このオスティアの対話を取り上げ、その対話がいかなる意味をもつのかという点へと焦点を当てたい。ミラノ体験(第Ⅶ巻)、そして庭の回心(第Ⅷ巻)を経て、辿り来た彼はこの対話においていかなる意味に触れたのだろうか。考察を深めたい。
- 村上寛(早稲田大学大学院)「愛の変容、或いは愛への変容──『単純な魂の鏡』における超越への開け」
- メッセージ:1310年6月1日、パリで一人の女性がその異端思想を理由に処刑された。その女性とはエノー出身のポレートと呼ばれるマルグリット、通称マルグリット・ポレートであり、彼女のおそらく唯一の著作が『単純な魂の鏡』である。本発表では神秘的著作とされる『鏡』について、その重要な概念の一つである「愛の変容」或いは「愛への変容」を中心として考察し、その「神秘思想」について明らかにしていきたい。
Patristica 14 published
The latest issue of the Patristica in Japanese vol. 14 has been just published.
Click on ‘Journal Patristica’ to view the TOC of the Patristica.
『パトリスティカ』第14号刊行
会誌『パトリスティカ』第14号が刊行されました。
内容については、『パトリスティカ』をご参照ください。
134th JSPS seminar
134th JSPS seminar will be held on 11 December 2010 2 pm to 5 pm at the Main Meeting Room, 4th fl. Bild. 1, University of the Sacred Heart.
- Hidemi Takahashi (University of Tokyo), ‘De Evangrio syriaco et arabo: cum notulis de versionibus Capitum CLIII de oratione.’
第134回教父研究会のご案内
第134回教父研究会は、2010年12月11日(土)14時~17時、聖心女子大学1号館4階大会議室において開かれます。皆様のご参加をお待ち申しあげております。
- 髙橋英海「エヴァグリオス(偽ネイロス)『祈りについての一五三の断章』のシリア語・アラビア語による伝承について」
- メッセージ:従来ギリシア語圏ではアンキュラのネイロス(430年頃没)の作品とされてきた『祈りについての一五三の断章』は、シリア語訳およびアラビア語訳ではエヴァグリオスの作品として流布しており、近代以降の研究によってエヴァグリオス(345頃─399年)の作品であることがほぼ確実となっている。今回の発表では、この『一五三の断章』全体について概観した上で、ギリシア語原典とシリア語訳およびアラビア語との比較を行い、その差異から何が読み取れるかについての考察を試みる。
133rd JSPS seminar
133rd JSPS seminar will be held on 25 September 2010 2 pm to 5 pm at the Main Meeting Room, 4th fl. Bild. 1, University of the Sacred Heart.
- Kiyoshi Yasui (Kanto Gakuin University), ‘The possibility of being saved through repentance: Interpretation of the chapter 7 of Athanasius’ The Incarnation of the Word of God.’
第133回教父研究会のご案内
第133回教父研究会は、2010年9月25日(土)14時~17時、聖心女子大学1号館4階大会議室において開かれます。皆様のご参加をお待ち申しあげております。
- 安井聖「なぜ悔い改めることによってでは救われないのか―アタナシオスの『言の受肉』第7章の解釈」
- メッセージ:アタナシオスの最初期の著作『言の受肉』第7章では、堕落した人間が腐敗しない生へ立ち戻るために、悔い改めでは不十分であると述べられている。他方で同じく最初期の著作『異教徒駁論』では、堕落した人間の魂さえ神を観想する力を持つと述べられている。一見矛盾しているこの二つの発言には、アタナシオスの神理解の共通の特質が表れている。それを明らかにするために、本発表では特に『言の受肉』第7章の解釈に取り組みたい。