第125回教父研究会のご案内

第125回教父研究会は、2008年10月18日(土)13時~17時、上智大学2号館(正門を入って左手の建物)5階510会議室において開かれます。みなさまのご参加をお待ち申し上げております。

  • 樋笠勝士「アウグスティヌスにおける「音楽」の概念─『音楽論』を通して─」
    • メッセージ:アウグスティヌスは『告白』にて詩と詩の学習を批判し (1.13–) 演劇も否定しつつ (3.2.2–)、友人の死に際してはホラティウスを引用する (4.6.11)。受洗の時には教会の美しい歌声によって泣き (9.6.14)、母の死をアンブロシウス讃歌で癒す (9.12.32)。舞台芸術・詩・歌唱を統括する音楽 (musica) のこの両義的価値は耳の快楽 (10.33.49-50) の両義性と共にあると言えるが、そもそも初期著作『音楽論』の場合はどのようであったのか。これを考えてみたい。
  • 名須川学「アウグスティヌス数理思想の17世紀における影響─マラン・メルセンヌのハルモニア論をめぐって─」
    • メッセージ:17世紀、かのルネ・デカルトと親しかったミニム会修道士マラン・メルセンヌは、当時の著名な数学・自然学者らの交流を促した人物であり、一般の哲学通史においては、デカルトの脇役としてのみ紹介される。実は、彼は17世紀における機械論的自然学の確立に大きく寄与した人物として知られる。彼の数学・機械学に対する思索の背景に明確にみられるアウグスティヌスの「数理思想」について、精神史的観点から捉え直してみたい。
  • 参加費 600円

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